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カバーにカバー

「カバーおかけしますか?」書店のレジで聞かれます。僕の答えはよほどのことがない限りは、「結構です」になります。理由はいくつかありますが、大体こんな所です。まず、英語でいえば本の一番外側はカバーです。カバーにカバーをかけるのはおかしい、そういう考えです。次にこれは僕の生業からくる考えなんですが、本の装丁や表紙デザインをする人が必ずいるわけです。デザイナーやカメラマンあるいはイラストレーターもちろん編集者といった多くの人々が関わっているわけです。だから、そうした人々の仕事の成果を隠してしまうような書店のカバーは、心情的にかけたくないのです。最後に、書店でかけてもらうカバーですが、あれって書店の宣伝をさせられているようでイヤなんですよ。中には、電車の中とかで自分が読んでいる本を、他人に知られたくないという人もいるようです。他人に知られて困るような本を電車の中で読むな、なんて言いたいところですが、こればっかりはその人個人の考えだから立ち入るのは止めておきましょう。

ところで、僕はカバーかけだけではなく、書店で袋に入れてもらうことも断っています。ですが、いわゆるカメラ系大型量販店なんかでカメラやPC関連の本を買うと、テープ貼ろうとする店員が結構いるんですね。確かに、万引き防止というか誤認を防ぐ意味で、きちんとレジを通した証のテープ貼りには納得できます。大体、それが今の常識ってもんですから。でも、本にそれを行うのは、絶対におかしいと考えてます。テープ貼りは普通の商品の場合は、パッケージに貼られることになります。商品そのものに貼られることはありません。ですが本の場合、商品そのものに直接貼られてしまうのです。剥き出しで売られているわけですから。これはやっぱり、僕には無茶苦茶抵抗あります。さすがに、書店ではテープ貼りをやられたことは一度もありません。でも、書店でも最近はそういう所があるということを聞きました。本を売る専門店であるべき書店で、そんな行為に及ぶなんてまったく信じられません。

すぐに剥がせばいいだろう、そういう人もいるでしょうが、汚く糊が残る可能性だってあるわけです。だから、断りを入れてから貼るような店員さんの場合は、できれば貼るなと言います。それでも貼ると主張されたら、貼る場所と貼り方を指定します。別にテープ貼りぐらいで喧嘩したくないですから、あまり強硬に主張はしませんけど、切れちゃったことがあります。以前に新宿のビックカメラで、いきなり親指でギューギュー押しつけるような貼り方されちゃって抗議したら、「店の規則ですから」なんて涼しい顔でぬかしやがった奴がいました。「だったらその規則作った奴ここに呼べ。」こういう時、僕は引き下がりません。大体こういう奴は接客で問題ばっか起こしているに違いありません。