« 49位 | メイン | SafariじゃなくてFirefox »

頭突きに関する話

 ジダンが口を開きました。マテッラッツィが暴言を吐いたから、頭突きを喰らわした。あの行為を見せてしまった子供たちには謝罪する。でも、後悔していない。それが、TVに出演してしゃべった大筋でしょう。フランスではジダンに対して同情的であるようです。その一方で自身の行為を正当化するようなただの言い訳、そんな論調もあります。
 
 事の真相をしゃべりたくない人間をTVに出してしゃべらせた。そして、その内容を聞いた上で待ってましたと糾弾する。そんな姿勢を取った報道には、ただただ憤りを覚えるだけです。結局ジダンはマテッラッツィが何を言ったかはしゃべりませんでした。ホントにひどいことを言ったのか、それとも大したこともなかったかはわかりません。でも、その内容をジダンが明かさなかったことに恐らく不満を持っているのでしょう。それを明かさなかったことへの腹いせで、ジダンを糾弾するようなコメントを発したメディアが多い、僕はそうみています。
 
 ユーロ2004で、イタリア代表のトッティはつば吐きで出場停止を受けました。トッティはなぜそのような行為に及んだか、最後までしゃべることはありませんでした。あの時のトッティの行為を引き合いに出して、最後まで沈黙したトッティと比較してジダンが潔くないと評する馬鹿なメディアもいます。TV出演をジダンが自ら望んでいたかどうかはわかりません。でも、口を閉ざそうとしていた人間をしゃべらせるためにTVに出す必要があったのでしょうか。真相がわかったことで一体どうなるというのでしょうか。今度はマテッラッツィに会見でも開かせるというのでしょうか。もはや報道とは言えません。こりゃワイドショーです。知りたいけどわからない、それでいいじゃないですか。僕だってマテッラッツィが何を言ったか知りたいですが、もう終わりにしようや、それが感想です。