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罰ゲームの結末

肉離れの治療で医者に行った時の話です。処置をしてもらっている間、ついたての向こうの診察室での会話が聞こえてきます。聞き耳たてちゃ失礼だと思いながらも、聞いてしまいます。診察室で怒っているのは、中学生のお母さん。話をつなぎ合わせてみると、こうなるようです。まず、その中学生は遅刻の罰として、グラウンド5周走らされた。その最中、足を痛めてしまう。彼は来月行われるスキー合宿を楽しみにしているが、今の状態では参加は難しいかも知れない。これが要約した内容です。

まず、僕が驚いたのは、グラウンド5周なんて体罰めいたことがまだ行われていることです。ところが、お母さん、体罰が行われていることには怒っていません。何を怒っているのかといえば、グラウンド5周なんて人によっては何の罰にもならないこと、それに怒っているようです。「だってグラウンド5周するくらい、何とも思わない生徒だっているはずでしょ」と言ってました。自分に照らし合わせてみました。確かに「オマエら、グラウンド走ってこい」なんて怒られても、僕は「はぁ〜〜い♪」なんて調子で走ってました。なるほどそのお母さん、不公平な罰ゲームで息子がケガした、そのことに怒っているようでした。で、彼女こんなことまで言ってました。「それだったら、2〜3発殴ってもらった方がいい。」結構、豪快な人のようです。

楽しみにしていたスキー合宿に何とか行けるようにお願いします。一生懸命息子のために訴える彼女、その訴えはどれも正論です。中学生なんだから母親がわざわざ病院までついてくるなんて、過保護だろう。そんなことを言う人もいるかも知れませんが、一生懸命な彼女を「いいお母さんだなぁ」そう思ったのでした。