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写真の話をしましょう〜その0

 学生当時僕はある新聞社の写真部でバイトしていました。2年ほどです。写真は好きだったし、親父の一眼レフを使って写真を撮ってました。で、その新聞社で本物のカメラマンが撮る本物の写真というものを見てしまったのです。本物のカメラマンの行動や生態を知ってしまったのです。自分はカメラマンにはなれない、そう思ったのでした。若くしてそんなことを感じてしまうのは「覇気のない奴」と言われてしまうかも知れません。でも、そう思うほどにプロのカメラマンという人は凄かったのでした。少なくとも、若かった僕の目にはそう映ったのでした。卒業しようという時、よくしてくれたカメラマンの方に相談もしました。その時いただいた言葉が、今の自分を決めたといっていいでしょう。「世の中には写真を正しく見ることができる人間が少なすぎる。オマエはそういう人間だけにはなるな。」編集者になった僕は、カメラマンが撮ってきた写真を最大の敬意を持って扱うことを第一としました。
 
 写真は趣味ということで続けるつもりだったのですが、世の中そうは問屋が卸してくれません。普通の方はどう思ってるかわかりませんが、雑誌に載っている写真すべてがカメラマンの手によるものではありません。編集者だのライターだのが撮るケースも多々あります。で、僕もある時カメラを持たされました。「とりあえず撮ってこい」ってわけで、撮ってきたのですが「オマエ使えるぢゃん」という結果です。そりゃそうです、一時は真剣にカメラマンを目指したわけだし、2年もどっぷりプロの現場で下働きしてりゃ、そりゃ門前の小僧とやらです。学生時代のことですから、インパクトが強すぎたのかも知れません。写真を仕事で撮ることを拒否する理由もないじゃないかと、再びカメラを持つことにしました。
 
 僕のような写真も撮れる人間にとって一番困る点は、「アイツなら一人でやれる」と通常カメラマンとライター(あるいは編集者)のペアで行く仕事に一人で行かされることでしょう。仕事で何回か海外にも行っていますが、そのすべてがカメラ持参でした。使う側からすれば、カメラマンの日当が浮くというわけです。てなわけで、プロカメラマンじゃないけど、アマチュアじゃないよというポジションで僕はカメラを使ってます。